忌々しい記憶part2

2003年5月11日
次の日に、私は女に電話した。
本当に堕ろしたか確かめたかったから。
「大丈夫?」
私が聞くと女は
「うん、平気」
と、平静に答えた。
少し他愛もない会話をした後、私は女に聞いた。
「彼は何て?彼には言わなかったの?」
女は答えた。
「彼には何も言ってないの。だから堕ろした事も知らないの」
「どうして。。。。。」
私の言葉に女はしばらく黙った後に
「彼に引き止めて貰いたかった。
 子供を産みたかったし、幸せになりたかった」
だから昨晩は一睡もしないで、彼に電話を
何回もかけたけどつながらないと。
留守電にも何回も録音したと。
でも、彼から連絡は無かった。。。。。。


この時の私は正常ではなかった。
いや、ここからおかしくなったのかも知れない。
女の彼を恨むような、未練のような言葉を聞いた後に、私は平然と、昨日から散々繰り返し
練習した言葉を吐いた。
「だって、彼は昨日の晩、私と一緒に
 いたんだもの。
 所詮、貴方なんて彼にとってその程度の
 女なのね」
女は泣いていた。
「私が貴方の分まで幸せになるから安心して」
そう言って電話を切った。
私の顔には幸福の笑みが浮かんでいた。

昨日女が病院に行って予約をし、別れた後、
私は彼と会う約束をしていた。
そして彼に会った時に、女と会った事を伝えた。
悩んでるみたいだったと。
迷ってるみたいだったと。
そして、私は彼とホテルに泊まりに行った。
その時に彼の携帯の電源を切ったのは私。
朝方になって、彼の留守電に残ってる女の声を
消したのも私。


彼の知らない間に女は子を堕ろしてた。
その事を知ったとき、彼はどうしたのか?
女と最後にした会話はどうだったんだろう?
そんな事は知らない。
だって、彼が知る時には、私は彼の妻だった
んだもの(笑)


結婚した事は幸せだった。
だが、生活したら最低だった。
殴られて切迫流産起こして入院。
退院して彼との家に戻れば、彼はアル中になり、働かなくなって、ギャンブルに夢中だった。
働かない彼を案じて、彼の母が仕送りをした。
その金を全て一日で使って来る彼。
そして、仕送りを続ける彼の母。
彼に金を使わないように頼んだら、顔を殴られて、一週間くらい話す事ができなかった。
殴られた事を彼の母に言えば、信じなかった。
実家の両親には、反対されて無理を押し通したから、暴力受けているなんて言えなかった。
入院したのも知らせていなかったし。
彼の奴隷になる日々が続いた。

そして出産。女の子が生まれた。
実家に帰っている間は幸せだった。
しばらくして、彼との家に戻った。
暴力は相変わらずだったけど、子供には手を
出さなかった。
将来も分からなくて、このままじゃいけないと
考えてた。
私は学生だったし、彼は働かない。
そして子供がいる。どうやって暮らして行く
んだろう?
そんな時に、彼が泣いてる子供を布団の上に
叩きつけたのを目撃して、その日の夜中に内緒で実家に帰った。


両親に全部を打ち明けた。離婚しろと言われた。
私は子供に父親が必要だと、譲らなかった。
けれど、
それから半年くらい過ぎて、私たちは離婚した。
私に男ができたからだ。
男と言っても、不倫だった。

不倫してる間にも、他にも男を作ったりした。
捨てられる事もあれば、捨てる事もあった。


色々な出来事が一気に頭の中を駆け抜けた。


               
                (続く)


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